「あら、あらあら二人はお知り合いだったの?」
そんな会話を聞いて、母達もキョトンとした素振りで璃子と水嶋の顔を交互に見つめてくる。
だけど璃子は口を半開きしたまま、もはや化石化してもおかしくない状態だ。
「ちょっと、璃子?」
「………」
何も答えない璃子に当然ながら母の不信感も募っていく。
えっと、これは…
どう説明したらいいのか…、何がどうなってるのか璃子自信さえさっぱり分からない状況だ。
水嶋さんが料理教室の先生の息子さん?
私のお見合い相手なの??
説明してほしいのはこっちの方なんだけど…
「ええ、驚かせちゃてすみません。実は僕と仁科さんはすでにもう知り合ってるんです。それもけっこうな深い仲で」
「えっ、そうなの?」
「あら、まあ…」
「すみません。今から少し仁科さんをお借りしてもよろしいでしょうか?来たばかりで大変申し訳ないですが、彼女の驚きと困惑をすぐにでも和らげてあげたいと思うので」
そんな提案にもちろん璃子は驚いたが、母達は一瞬顔を見合わせたのち、意外にも「分かったわ」とすぐに了承してくれた。
それを聞き、安堵した水嶋が璃子の手を優しく掴む。



