「モチみたいってけなしてるでしょ」
解放された頬をさすりながらぶうたれる。
もっと可愛い例えってないの?
モチって言うとほっぺにお肉がたくさんついてるみたい。
…確かにお肉はたくさんついてるけど。
「けなしてねーよ。褒めてる褒めてる。モチみたいなお前、可愛かったから」
「なっ……」
「それに俺、モチ大好きなんだよ」
屈託のない笑顔でそう言う加賀はきっと脳みそすっからかん。
ほんっとに加賀のアホ。バカ。
…もう、1回くらいくたばれ。
無駄に期待させないでよ。
「モチが大好きって発言の意味は…」
「ただモチが好きなだけだけど?」
「ですよねー…」
天然タラシ、怖し。
聞いたあたしがバカでした。

