「ま、投げれなくても、必死に応援するだけだ。一生懸命なのはベンチもスタンドもみんな一緒だから」


「…そっか。ガンバレ」



ホントに加賀は、野球が好きなんだ。大好きなんだ。


なんか、加賀の言葉からその気持ちが伝わってきた。



「ちゃんと応援しろよな。なにそのガンバレ。棒読みじゃん」


「うー…いひゃいぉ」


「ははっお前モチみたい」



適当にガンバレって言ったからか加賀に頬をつままれた。びよーんって。


それにモチみたいって。…嬉しくない。


でも痛くない程度の力で頬をつまむのは加賀の優しさで、また好きが大きくなる。


ていうか、加賀に触られたところがめちゃくちゃ熱い。もうなんか顔全体が熱い。


まったくもう…ドキドキがやまないじゃんか…