「…スランプの原因わかった」
心から嬉しそうな笑顔を見せて、加賀はあたしの頭をワシャワシャとした。
「わっ…!ちょ、なに…!?」
「俺のスランプ、お前のせいだったみたいだぞ」
「え、えぇ…!?あたし…!?」
さすがにびっくりするよ。
いきなりそんなこと言われたって。
…あたし、なにかした?
「お前、この前和也さんと話してただろ」
「この前…?」
「ほら、野球部がオフだった日」
思い返せば数週間前、たしかに野球部がオフの日に校門のところで野球部の正捕手を務める3年生の和也先輩と会話を交わした。
だれにも読めないリードと高い打撃力が有名な、優しい先輩。ちなみに目がかなり細い。

