はじめの頃は順風満帆、なんのオーディションを受けても合格したし、怖いもの知らずだった。

専属の雑誌もあったし、ファションブランドのモデルもさせてもらった。

華やかな世界で耀いてるわたしが好きだったし、そんなわたしを見て目を輝かせるファンのみんなも大好きだった。

本当に幸せだった。


そんな日々が続き、中学2年生になったわたしに、ある話が舞い込んできた。

あるオーディションの推薦。

モデルのオーディションではなかった。

初めて目にする、ドラマのオーディションだった。


今思えば、女優はわたしの専門外、断るべきだったのかもしれない。

でもその時は何でもできる気がしてたし、迷わずOKした。

そして合格。

ちょい役だったけど、テレビの中で演技するわたしはなぜか新鮮で、恥ずかしくて、そして気持ちが良かった。


これをきっかけにわたしは女優の道を志すようになる。