「おはよー!」




桜舞う4月ー
挨拶が飛び通う中、掲示板をみる






「あ…2組だ…」




ざっと掲示板の2組の欄に目を通す


その中の一つの名前をみて心臓が高鳴った



《笹山魁斗》



「笹山…魁斗…」



小さく名前を唱えた



また同じクラス
1度もしゃべったことないなぁ、笹山くん



そんなことを思いながら2組の教室に足を踏みいれる


あたし、篠田帆乃。

今日から中学3年生。

成績フツー。顔もフツー。超平凡。



こんなあたしが中学3年生の出会いによってこれからの人生を大きく左右するなんて考えてもなかった。




「あ、帆乃(ほの)!」



「陽葵(ひまり)!」



この子は佐田陽葵。小学校からの親友。


ちなみに中1〜ずっと同じクラス。

大きくてくりっとした目。さくらんぼ色の唇。
すっごくかわいいんだよ!



「また同じクラス!」



「わーい、よろしくね〜」



「帆乃、席、一番後ろだよ」



「あ、本当に?ありがと〜」



指定された席に座る



「あ、篠田そこ?」



突然声をかけられて振りかえった