お菓子工房【改】



その時

パンと乾く音がした。


伊織が思い切りミリアをビンタした。


一歩離れて見ていた私たちも

伊織が殺されると思い前に出ようとした。

意外にもカイリはピクリともせずミリアも

頬を押さえて俯くだけだった。


「もうアンタ人間じゃないみたい。」


そう伊織が言った瞬間ミリアの目から

涙が溢れていた。