確かに少し古いが
私の住んでいるアパートも似たようなものだ。
何だが親近感を抱く。

「私の住んでいるアパートも
似たような感じなんですよ!」

「そうなんだ?
一ノ瀬さんの部屋にも遊びに行ってみたいなぁ~」

「えっ?」

「あ、ごめん。独り言だから気にしないで」
顔を真っ赤にさせながら否定をしてくる池上さん。

びっくりした……
私の部屋に行きたいと言うんだもん。

「じゃあ、その近い内に……」
でも嫌じゃなかったので照れながらもそう伝えた。

「本当!?」
パアッと表情が明るくなる池上さん。

「は、はい。」
か、可愛い……。
コロコロ表情が変わる池上さんは、可愛かった。
クスクス笑いながら階段を登ろうとしたら

「裕君!!」
後ろから池上さんの名前を呼んでくる声が聞こえた。
しかも聞き覚えがある声だ。

振り向くと梨乃さんだった!!