「あ、無理ならいいんだ!?
ただ……その……まだ一緒に居たいなって」
恥ずかしそうに頬を染める池上さん。

まさかの自宅に誘わられるとは、思わなかったため
驚いてしまう。それって……お泊まりだろうか?
だとしたら……と考えたら余計こちらも
恥ずかしくなる。

「あの、それって……お泊まりってことですか?」

「えっ?お茶でもってことなんだけど……」

えぇっ!?嫌だ。
私ったら1人で勘違いしちゃった。
どうしょう。まるで期待してるみたいじゃない!!

穴があったら入りたい。
身体中が熱くなってしまう。
多分真っ赤だろう。

困惑している池上さんは、
左手で私の手を握りながら
「一ノ瀬さんがいいなら……その
このまま泊まっててくれてもいいし」
さらに耳まで真っ赤にさせて言い直してくれる。

「は、はい……」

勘違いから本当に
泊まることになってしまった。
うぅっ……恥ずかしい。

お互いに照れながら
そのまま池上さんの住んでいるアパートに向かった。
ここから電車に向かい駅を1つ越す。
それから少し歩いた距離にあった。

「ここだよ!古くて悪いけど
なかなか住み心地がいいんだ!」
そう話してくれた。