そうしたら一瞬
顔を歪ませるお母さん。
「まぁ、池上さんって……左利きなの?」
にこやかにその話題をふる。
絶対に良く思っていない。
私の時は、散々直させようとしたぐらいだし
しかし池上さんは、ニコッと笑うと
「はい。俺は、生まれつき左利きなんです」
平然と答えたじゃないか。
池上さん!?
「お、お母さん。これには、事情が……」
何とかしてフォローをしようとする私。
するとお母さんは、
「まぁ、そうなの?
左利きだと色々と不便でしょう?
正式なマナーとかにも影響するし。
あなたのご両親は、矯正させようとは
なさらなかったのかしら?」
とんでもないことを口に出してきた。
それだとまるで
池上さんのご両親を見下しているように
思えて腹が立ってきた。
「お母さん!!そんな言い方は……」
「いえ。幼い頃に母に矯正させられそうに
なりましたが自ら拒否りました。
俺は、左利きの自分に誇りを持っているので」
怒りそうになる私よりも前に池上さんは、
自らをさらけ出した。



