これは、何としてでも阻止しなくては……
「お母さん。でも彼は、今忙しい人で……」
『場所と日時が決まったらまた連絡するわね。
そうね……贅沢に何処かの料亭がいいかしら?
フフッ……楽しみにしてるわ』
そう言うと一方的に電話を切られた。
「ちょっと、お母さん!?」
慌てて呼ぶが遅かった。
そう言えばお母さんは、見栄っ張りだけじゃなく
言い出したら聞かない人だった。
しかもやたらに躾に厳しい。
あっ!!だとしたら
池上さんに知らせないと……。
それに左利きだと分かれば、何を言われるか分からない。
何とかして誤魔化さないと
私は、慌てて池上さんに電話をして事情を話した。
どうしょう……もしかして引かれちゃう?
急に両親に会えと言われたら
『あ、そうなんだ?
いいよ。一度きちんと挨拶に行きたいと思ってたし』
しかし、池上さんは、アッサリと承諾をしてくれた。
えっ?いいの!??
「本当にいいんですか?
いきなり両親に会うんですよ?それだけでも
厄介なのに……ウチの両親ったら」
色々と申し訳なくて仕方がないのに。



