するとアハハッと笑われる。

「いや、無駄ですからねって……ずいぶんと
自分に自信があるんだね？君……顔が地味なくせに」

ガーン！！
確かに事実だけど、そんな酷い事をわざわざ
言わなくてもいいじゃない。
ムスッと頬を膨らます。

そうしたら頭をポンポンと撫でられる。
「冗談だって。地味なのは、本当だが
もっと自信を持っていいんじゃないか？むしろ
羨ましい限りだよ。君は……女として池上に
愛されているんだから」

切なそうな表情で言ってくる柏木さん。

「柏木さん……？」

「一ノ瀬さん！？」
すると池上さんが向こうから私の名前を呼んで
駆け出してきた。

「あ、池上さん」

気づいた瞬間
池上さんは、私を抱き締めて柏木さんから
引き剥がしてくる。

「柏木。あまり一ノ瀬さんにちょっかいをかけるな」
柏木さんに忠告をする。

えぇっ！？
突然のことで驚いたけど
どうやら池上さんは、私がまた柏木さんに絡まれてると思ったらしい。