ドキッ……
「あ、いえ……大丈夫です」
慌てて否定をする。
心配をかけさせてしまった。
「そうか?あまり無理するなよ?
頑張り過ぎると疲れちゃうから……」
ニコッと笑ってくれた。
「は、はい……。」
やっぱり池上さんの笑顔は、反則だと思う。
心臓がドキドキしてうるさい。
すると池上さんがポケットから何かを取り出してきた。
「あ、そう言えばさ……一ノ瀬さんって
映画とか観たりする?」
えっ……?
「はい。観たい映画があったら1人でも
観に行きますが……」
何で急に映画の話になるのだろうか?
不思議に思っていると2枚のチケットを出して
私に見せてくる。
「友人に映画の割引き券を貰ったんだけど
良かったら一緒に行かないか?」
そう言って誘ってくれた。
池上さんと映画!?
まさかのお誘いに驚いてしまう。
そ、それってデートのお誘いだろうか!?
「あ、俺で良かったらなんだけど……もしかして
迷惑かな?こう言う誘いって」