それから、私は、麻薬に近づく事はせず、内密に会見の準備を進めた。
うちの系列のホテルだからという事で、少しいじらせてもらったし、虹に、泉龍の皆に来てもらうことにした。
私のハレブタイだからね。
そして、会見の日。
その日はとても寒く、とても心が温かい日。
会見場所を少し覗くと、全国のみならず、世界から報道陣が集まっていた。
「ママ。パパ。物凄く緊張する。」
「大丈夫だ。堂々としていればいい。」
「そうよ!貴女は、綺麗なんだから。」
両親は励ましてくれるけど、そうじゃない。
「父さん。ようやくだね。僕らの努力は。」
亜紀は、会長。いや、もうすぐ犯罪者となる人と話していた。
「間部さん。そろそろ時間です。」
「分かりました。奏。行こうか。」
ママはここに残るらしい。
日野会長が出て行くと、眩しいフラッシュの嵐。
凄く嫌な音と共に、会見が始まった。
「皆様。今日は寒い中、お集まり頂き、感謝します。今回皆様にお集り頂いたのはあるご報告があるからです。」
パパが言う。
すると、周りが暗転。後ろのスクリーンに映像が映しだされる。
報道陣がここぞとばかりにシャッターをきる。
『これはどういう事ですか!』
その写真とは、地下室の大麻。
使用済みの注射器やパイプ。
そして、脱税等の悪事で手に入れた多大な金。
「私達、間部グループは、今日。この場で、日野corporationの会長。そして社長を、告発します。」
「間部さん!私達の子供同士の婚約では無かったのか!?」
「はい?そんな事。私が言いましたか?美奈紀。」
「虹君。行ってもいいわよ。」
虹?なんでママが知ってるの?
「この犯罪者に私の娘は出しません!私の娘は、佐久間財閥時期社長。佐久間虹君と婚約します!」
虹が駆け寄り、私を抱え、パパからマイクをもらう。
「僕は、佐久間財閥時期社長。佐久間虹です。この度、会見を二重にしてするという事で、とてもありがたく思います。僕達は戦略結婚ではなく、きちんとした愛の形をもち、婚約しました。」
フラッシュが止まらない。眩しくって、煩くって。
でも、それ以上に、虹に抱えられている事が心地良い。
「この様子は世界各地で生中継されています。時期に警察も来るでしょう。」
そして、虹と私達家族は、広い一室に入った。
暗く、明かりが全くないので、なにがあるのか見えない。
すると突然、
クラッカーの明るい弾く音がした。
「奏さん!虹さん!婚約、おめでとう御座います!」
一気に電気がつき、泉龍の皆がいた。そして、舞美も。
「皆!ただいま!ありがとう。」
やっと、私のヒカリの場所。私の、居場所。
「ママもパパもありがとう!」
知らなかった。ママとパパがこんな事考えてるなんて。
「そして虹。ありがとう。」
私と虹は皆の前でキスをした。
大きな歓声が上がり、パーティが始まった。
その日。皆と遊んで夜を明かした。