奏Side

シャワーの音だけが聞こえる。

今、虹がお風呂に入っている。

「なんでいきなりあんな事。」

それは数分前にさかのぼる。






「奏。ちょっと来い。」

虹が膝をたたくので、足に座ればいいのは分かった。

「ん?」

「俺さ。今から、倉庫戻るわ。浜が送ってくれるから戻るけど、お前は、ここにいろ。誰かが来るはずだから、指示に従って動くんだ。いいな?」

「う、うん。少し汚れてる。シャワー浴びてから行ったら?」

「そーするよ。」


そして、虹はお風呂入ってるて訳。

それにしても、いきなり倉庫に戻るなんて。
どうしたんだろう。

「離れないで。」

ハッ!駄目。こんな事思っちゃいけない。虹にもきっと、考えがあるの。

ガチャ

「行ってくる。俺の言った通りにしろよ。」

チュッ

「んっ。」

深くキスをして、出て行った。

「虹。必ず帰って来てね。」

私は、ドアの前でしゃがみ込み、熱が残る唇に手を当てた。