浜辺には安定した息をしながら走る、翔の姿があった。

「翔。」

彼の名前を思いっきり呼んだ。

「ん?あんた、なんの様?」

「あの、飲み物いらない?脱水になるよ。」

「ありがとう。」

彼は私の手からスポーツドリンクを取って、飲んだ。

「で?他に何かある?まぁ、あるんだろうけど。」

「うっ。あのさ。」

私は、ずっと疑問になってた事を話した。

「翔はさ、なんで陸上部に入らないの?」

「なんでって?お前に知る権利はn」

「あるよ!仲間なんだよ!」

「そうか。いつか話そうとは思ってたんだ。泉龍全員闇を抱えているから。別に僕の事なんて気にしないと思ってたから。」

「その闇。私にも分けてもらえない?」

私は、泉龍の皆を信用してる。だから。話してほしい。

「………分かった。言うよ。ただ、この事は、華本には言うな。お前だから言うんだ。」

「うん。」

彼は、広い海を遠目で見ながら1言1言丁寧に話してくれた。