昼休み。

「虹。行こう。」

「あっ、俺トイレ行きたいから先行ってきてくれ。」

「うん。」

先済ませとけ。
って思ったのは口に出さない事にする。

「体育館裏だよね。」

冬斗君と舞美は1時間目終わってから手紙を届けてくれている。これが最後になるはずだ。

体育館裏に着いた。

「誰もいない。」

お昼ご飯、食べ終わってないのか。
と思ってる。

「うっわ。本当に来たよ。藍田。」
「マジ地味子。」

ん?
「早く出てきて下さい。」

「はいはい。アンタ、調子載ってるよね?転向してきて今日、4日目よ。」

「泉龍の皆様に馴れ馴れしく話してるみたいじゃない。」

一応姫ですから。

「私は、泉龍の姫候補なのよ?しかも、虹様の許嫁。」

いい、な、ず、け?

そんな。
嘘。嘘だ。

「嘘でしょう。大した財閥じゃないくせに。」

「なに?あんたみたいな一般人よりもね。全国3位の会社の社長令嬢の茉莉様の方が権力あるに決まってるじゃない!」

「へぇ。」

「何!?その反応。跪いて泣くのが当たり前でしょう?もういいわ!パパに言ってアンタの会社。潰してやるわ!」

やれるもんなら。

「あっ、パパ?『あんた名前なんて言うの?』
「間部よ。間部グループ。」

「間部グループ潰して。そこの娘が気に食わないのよ。」

『無理に決まってるだろ!何を言ってるんだ!』

「どうして!パパ!」

プープープー

「残念ね。今泣いて謝るんなら許してあげるわ。」

「そんな事、する訳無いじゃない!」

「じゃあ。」

プルルガチャ

「パパ!名本グループ潰して。イジメられたの。後、そこの会社、脱税してるわよ。」

一応会社名覚えておいてよかった。

『了解!ちょっと待てよー。』

今の私に会社1つ潰す権力はないから。
でも、調べる事はできるから。

『潰したぞー。そこの娘さんにもよろしくなー。』

「うん。じゃあ。」

ガチャ
「潰しました。お疲れ様です。」

「いやぁぁぁあ!」

彼女はその場に泣き崩れた。
その足り巻きは、冷ややかな目で、その場を去っていった。
やっぱり、人間は


怖い。


「ごめん!遅れた!ん?こいつなんだ?」

「虹。この人。名本グループの社長令嬢よ。元だけど。イジメてきたの。もういいわ。行きましょう。」

「お、おう。屋上行くか。」

私達は、彼女を残して屋上に戻った。