奏Side

私は、今。泉龍の倉庫にいます。

何故!何故!何故!

「ねぇ。虹さん。」

「虹でいい。」

「虹。聞きたいことって?確認したい事って何?」

まさか!?私が婚約者を探す極秘任務がバレた!?

「雄飛。翔。頼む。」

「はい。まず、この前にも言ったように、貴女達のセキュリティは華本さんがやっているそうなので、破る事は出来ません。ですが、今回の体育祭で、貴女達の素性にある疑惑が浮上しました。」

「お前ら。音神とどういう関係だ?」

んんんんん。。。
どういう関係と言われましても、ねぇ。

舞美に目を移したら、舞美も驚いたような目をしていた。
私は、決心した様に頷くと舞美は頷き返した。

「なぁ。どうなんだ?」

「私達は、音神。その者。たった二人のメンバーよ。」

「やっぱりな。虹。これで、満足か?」

「いや、まだだ。」

まだあるの!?

「お前らが、音神という事を分かった状態で言う。」

なんかわかる気が………

「姫になれ。」

やっぱりーーーーー!

「お前らに、戦わせたくない。もう、争うな。俺等に、お前らの責任を、お前らの過去を、お前らの全てを背負わせてくれないか。」

何が分かる?お前に、何が。

いつもそう言われては、イジメられてきた。
信じれない。


怖い。


だけど、信じてみたい。この人達の目は綺麗だから。

「姫に、なります。」

争うな。

「過去を、聞いてくれますか?」

「奏!?いいの?ほんとうに。」

「舞美。この人達は信じてみたい。」

「うん。そう言うなら止めない。私も姫になる。虹君。いい?」

「あぁ。間部。いや、奏。聞かせてくれるか?」

「うん。私は、、、」

私は、苦しい過去と向き合いながら、彼等に話した。

途中で、泣く者がいた。
途中で、ありえないという者もいた。
だけど、止めずに話した。
流す涙を気にも止めないほどに。

強く、そして、言葉の様な叫びにして。