奏Side


「ねぇねぇ。本当に姫にならないの?」

絡まれています。
女装した幹部の方に。

「あの、誰?」

「あっ?僕はね、幹部の冬斗。よろしくね。」

「いえ。よろしくしません。」

「えー。なんで?」

「それはね、冬斗君。奏は男の子が嫌いなの。」

ちょい!言ってはいけないよそれ。

「あっ、言っちゃった。ごめんー。」

「いいよ。冬斗さん。他言無用で。」

「はぁい。あっ、翼来ちゃった。またね。」

君は台風か?嵐か?
それにしても、パンダがキャーキャーうるさいし臭い。

体育祭なのに香水なんざつけないでよ。

「ねぇ。奏。もうリレーだよ。行こう。」

「あっ、うん。」

嫌でも関わらないと行けないのか。
特に!総長の佐久間虹は絶対関わりたくなかったのに。

あーーー!本当にやだ。
走りに走ってやる。


「ねぇ。本気で、行っていい?」

「どーぞ☆」

流石分かってるね。