パンパンパン

開会式が始まった。

「えー。理事長の野々先生だよ。皆適当に頑張れー。」

おい。それでいいのか。

とりあえず俺らは席に座った。
周りの香水臭いパンダがキャーキャーうるせー。


「だりー。」

「虹!体育祭だぜ!コスプレだと!藍田と華本だぜ。絶対可愛いよな。」

「翼。うるさい。僕は寝る。屋上にいるからリレーの前に来て。」

「はいはい。あれ?冬斗は?雄飛。知らねーか?」

「冬斗は女子に紛れています。まぁ、あの二人に絡みに行ったんでしょうね。」

「雄飛。音神の情報は?まだ掴めないのか。」

「はい。まぁ、あと3つのセキュリティが強すぎてパソコンが潰れます。」

「そうか。」

それだけ音神のセキュリティは硬いか。でもこれで、華本舞美がやっているというのに近づいたな。

「なぁ虹。本当に姫にするんですか?そこまで藍田に執着するなんて、まさか。惚れてるんですか?」

「(╬⊙д⊙)あぁ?んなもん分かんねーけどよ。俺は、恋愛はしねーし、女は好きじゃねー。」

「そうでしたね。では競技。見ましょうか。翼。冬斗を連れ戻してきて下さい。」

「ほーい。」

はぁ。んなもん。んなもん分かんねーよ。
アイツは女なのに、素で話せるんだよ。

これが恋なんてものじゃねー。
ただの、憧れ。

そうだ。きっと。きっと。

虹SideEND