「無いです…!名案だと思います!!」
「―じゃ早速今からな」
「…は?!マジで言ってる?!!」
口をあんぐり開け大きく目を見開いて律を見ると、真面目な口調で淡々と話し始めた。
「今の彼女は自害した霊を引き寄せやすい。お前が触れた事によって波長が幅広くリンクしやすくなった」
「じゃあ…特にルナの心の闇が強くなった時に狙われやすくなるんだな?」
「そういう事だ―。ちなみにさっきの一匹はもう転送してある。…ショックを残してないと良いな…」
兄貴はルナの寝顔を見て肩を落としていた。よくよく見ると彼女の寝顔は、どこか寂しそうだった。

