愛し、愛されたのは優しい死神でした。


お姉様は怒ると納得いくまで相手をねじ伏せて相手の言い分を聞かずに泣くまで止めないという性格。

すると律さんも同じ事を考えているらしく、
目が合って私達は苦笑いで見詰め合っていた。

「岳君は可愛い弟~…って思ってたけど…なんか今は可愛くないかも~♪逆に憎たらしい~♪」

「え、そうかな?俺いつもこんなだけど……?」

頬をぽりぽり掻きながら不思議そうに視線を向けていたけど……。
ただならぬ殺気を感じたのか、みるみるうちに表情が固くなっていきダラダラと汗を流し始めた。