すると突然肩を後ろに引かれて柔らかい布団の感触が背中を包んだ。

―とさっ…―

背中を向けていたはずなのに、いつの間にか体は仰向けになっていて。次の瞬間、目に飛び込んできたのは見下ろす律さんの悲しげに微笑む顔が飛び込んできた。

「…何…?聞こえなかった。…目ぇ見てもう一回言って…?」

彼の瞳には、うっすらと涙が滲んでいて、口元が微かに震えていた。

律さんの声に応える為に息を吸い込むと、今度は律さんの目を見てもう一度……