愛し、愛されたのは優しい死神でした。


もっと沢山話したいのに自分の体が言う事をきいてくれないのが…もどかしくて、悔しい…。

律さんは頷いたり、手を握ってくれたりして私の話を全部聞いてくれていた。

―そして最後に、私がどうしても律さんに聞いてほしい…伝えたい言葉―。

『律…さん…私はっ…はぁっ…はぁっ…貴方がっ…好き…ですっ…♪』

彼には見えないだろうけど作れるだけの笑顔を作って自分の気持ちを口にした。

―ちゃんと言えた…。フラれるのは覚悟の上だから。

でも…ちゃんと言えて良かった。後悔は無いから…。

律さんの目を見て言いたかったけど、寝返るだけの力が無いみたい。