愛し、愛されたのは優しい死神でした。


『律さんは最初から全てを知っていたんですね…?お姉様の事も、私の運命も…』

「…死神だからな。そういうのは記録簿に全部載ってる。前に…過去を知らないから知りたいとか言ったけど、それはルナの心の闇を少しでも晴らしたかったから言ったんだ…」

『やっぱり…優しい…ですねっ…♪』

日頃の律さん達の優しさが嬉しかったし、
私の中の孤独感を溶かしていってくれたから私は笑顔にもなれた…素直にもなれたんだ―。

『……律さんも岳も…全然死神らしく…ないです…』

この時、徐々にまたあの苦しさが込み上げて来ていた。でもまだ私には言いたい事がある。

「っ…?!…フッ…そうか?」

『は…い。…だって…優し過ぎるから…。律さ…んや岳の言…葉に何度も…助けられたんです…。』