愛し、愛されたのは優しい死神でした。


『嘘っ…だってこの前っ…』

「…主治医は…薬を届けに来たんじゃない。薬を回収しに来た。今薬箱に入ってるのはただの水だ。…恐らく両親の計らいだろうな。」

『へっ―?』

「…だがそうなったのはルナが生を受けた時に決まっていたシナリオだから逆らえない。」

律さんは言いにくそうにしているけど、私の心は何故か平穏さを保っている。

『…じゃあ…やっぱり私は…棄てられ…たんだね…』

前までの私だったらチクりと心が痛くなっていただろうけど、今はビクともしない…。

「そうだな…。だからあの時すがる必要は無いと言ったんだ」

潔すぎる律さんのストレートな発言も…すんなり受け止めている自分が居た。