愛し、愛されたのは優しい死神でした。


律さんや岳が居ないなんて珍しい…いつも側に居てくれるのに、今日は居ない…。
姿が見えないと、こんなに寂しいんだ…。

『律さーんっ!岳ーっ!!』

大きい声で叫んでみても二人からの返事は返ってくる事はなく、そよ風に揺れる植物の音が聴こえるだけ。

もうしばらく歩いていくと一本の川が見えてきた。そこには1つの人影が。

『?…誰だろう?』

その人影に向かって足を進めていくうちに段々と人物がはっきりしてきた。

その影の正体は私にもっとも関係が近い人物だった。