「…もうルナじれったい!!俺を兄貴だと思って言ってみて!!」 『へっ?!だっだめ~~!!やだっ!!』 ―ドンッ―!! 突然、岳の顔がずいっと迫ってきて驚いた私は叫び声を上げて岳を思いっきり突き飛ばしてしまった。 『あっ!ごめっ…!』 「…~大丈夫、大丈夫…!」 岳に手を伸ばした時だった。 「…お前は彼女に何をしようとしたんだ…?岳―。」 と、いつもの冷静で威圧感で溢れる声が聴こえてきた。それと同時に岳の表情が動揺していくのが解る。