愛し、愛されたのは優しい死神でした。


本当は悩んでる…。
敏感過ぎる岳の洞察力が恐ろしい。全く言葉を交わしてないのにストレートに私の心を読むんだもん。…兄弟揃って意地悪だなぁ、そんなに分かりやすいのかな?

「ふ~ん♪…やけに沈んだ顔に見えたんだけど、俺の勘繰りかな?」

まるで悪戯っ子の様な目。何でも見透かしてるのかな?見てないようでちゃんと見てるんだね。

本当に律さんそっくり…でもやっぱり律さんが一番私の中で格好良くて……好き…。

頬が熱くなるのを感じながら話しても良いものかと考えていた。
でも…岳は私が恋してるのを知ってるから意見を聞いてみるのも良いのかな―?