愛し、愛されたのは優しい死神でした。


ちなみに岳の前に出された夕飯は……。

玉葱とトマトのサラダ。
玉葱のスープ。玉葱たっぷりのバターライス。
こんがり焼いたタコさんウインナー……という玉葱が使用されたいつもながらのメニューだ。

しかも全て少な目に盛り付けられていて、普段よく食べる岳は到底この食事で満腹にはならないだろう。

彼はよっぽどショックを受けたらしく今にも泣きそうな顔になってしまっている。

「……兄貴っ…!どうして俺だけ違うの!?しかも席まで!!」

確かに岳だけ席は別だ。私と律さんはいつもの大きなテーブルに食事が用意されている。

一方、岳は小さい丸テーブルに玉葱尽くしメニューが並んでいる状態だから。

「沢山食べろよ?今日はルナの好きそうな物作ったんだぜ?」