愛し、愛されたのは優しい死神でした。

少しの間、項垂れて肩を落とした後…パッと切り替えたみたいに真面目な顔をしてこう言われた。

「解ってると思うけどさ、ルナにはタイムリミットがある。…だから後悔はしないでね?」

―と。
後は自分次第と言われている気がして黙って頷いた。
岳もにっこり笑って頭にぽんっと軽く触れて立ち上がった。

「…さてと。じゃ俺行くね♪?あんまり体冷やすなよ～??」

『ぅんっ…ありがと…』

岳に手を振って背中を見送った後、律さんの事を考えた。

彼の言葉や行動に気が付いたら惹かれて…いつの間にか心を奪われていたのかな?