愛し、愛されたのは優しい死神でした。


それに、それに!…美人ばかり相手にしてそう…ていうか美人しか相手にしなそう。

『…はぁ…』

一人勝手に肩を落として撃沈して…溜め息を漏らす。

ん?…なんで私落ち込んでるんだろう?
自分の容姿なんかも気にしてるんだろ―。
律さんの事ばかり頭に浮かんでモヤモヤしてる?
心なしか胸が苦しくなってる気もするし…。
岳が言ってたのって…

『…こういう事なの…?』

ぼんやりと青空を見上げるとやけに綺麗に見えて、しばらくそのまま流れる雲と果てしない大空に見とれていた。