愛し、愛されたのは優しい死神でした。


『っ…!?律さん!あのっ…』

「震えが落ち着くまで…このままで居させて下さい…。良いですか…?」

『…っ…はぃ』

抱き締めたその体からは、お風呂上がりなのかボディーソープのほのかな香りとシャンプーの甘い香りが鼻をくすぐって胸の奥がトクンと音を立てた。

律さんの背中越しに真ん丸の大きな月が私達を照らしていて…月に見られてるみたい。