愛し、愛されたのは優しい死神でした。


―もう幾度もこんな朝を迎えただろう?
慣れたと言えば慣れた。
…だけど、心にぽっかり穴が空いてるの。

連絡先も知らないし…住所も解らない。
本当に独りぼっち。一番親しい家族はお姉様だったから…。

家族以外に定期的に主治医が来てくれるけど軽い触診と薬を置いて、早々と帰ってしまう。
会話という会話は……あまり無いかも。
あまり話すのが得意じゃないのかな…?
それとも私と話すのが面倒なのかな?