愛し、愛されたのは優しい死神でした。


そう言うと有無を言う暇も無く手を引かれて外へと連れ出された―。
そよ風が木々の葉を揺らして小さな音を立てる。草花の香りが風が吹く度にふわっと香って鼻をくすぐる。
風も気持ちよくて空気を思いきり吸い込んだ。


「ルナの家って凄いな~♪庭も広いし!花も咲きまくってるし☆…あそこのデカい木の下座ろう?☆」

『…うんっ』

岳さんって見た目は大人っぽいけど性格はなんか弟みたい…☆タコさんウインナー大好きだし。
私より早く腰を下ろし木に寄りかかると隣に座るように促した。