飛べない翼

けど落ちていく中で、


"ああ…私は、要らないんだな……"


そう、思った。


ポソッ、と口にしたその言葉が、真優にも聞こえてたのかもしれない。


朦朧とする意識の中で、微かに真優の声が聞こえたから。


"ごめんなさい、ごめんなさいっ、沙羅……。本当に…ごめんなさい……っ"


最後に聞こえたのは、真優の泣き声と、後ろに立っていたアイツ等の笑い声だった。