掴み所のない飄々とした男。


そんな奴と一緒に居るなんて嫌な筈なのに、


嫌な気が全くしないのは、何故?


何を言っても聞き流され、私は渋々中庭へと連れていかれた。


前と同じベンチに座らされると、また同じように新米も隣に座った。


暫くはお互いに何も言わず黙っていたが、私はそれが息苦しかった。


から、仕方なく声を掛けた。