「今まで和也さんの妹として見ていたはずなのに、他の男と一緒にいる姿を見てなぜかムカついた。しかも見合いすると聞いて、どこの馬の骨か分からないヤツに渡したくないと思ったんだ。それで気がついたんだ。俺は唯香のことが好きだと」
これは夢?
真っ直ぐに見つめられ、私は目を逸らすことが出来ない。
「この年で独占欲丸出しとか自分でも引くんだけどな」
朔斗は苦笑いする。
私のことを好きだって本当なの?
「ところで、だ。あの男とやり直すのか?アイツ、唯香の元カレだろ」
いきなりそんなことを言われ、キョトンとしてしまう。
すぐに言っている意味を理解し驚く。
「え、聞いてたの?」
「聞いてたんじゃない。聞こえてきたんだ」
不貞腐れたような表情になる。
いつもはクールで大人の色気を出しているのに、こんな顔もするんだ。
朔斗と知り合って約四年、初めて見る顔だ。
「やり直さないよ。ちゃんと断った。だって、私は朔斗のことが好きだから……。あっ」
思わず手で口を押える。
勢いで好きとか言ってしまった。
気持ちを伝えるなら、ちゃんと言いたかったのに。
恐る恐る朔斗の反応を見ると、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。
「今、何て言った?俺のこと、好きって本当なのか?」
顔を覗き込み聞いてくる。
観念してもう一度言う。
「そうだよ。私はずっと朔斗のことが好きだった」
言った瞬間、朔斗は立ち上がり私の身体を抱きしめてきた。



