秘めた想いが実るとき


タルトを食べ終え、紅茶を飲んで一息つく。
って、まったりしている場合じゃない。

朔斗の話や食べ物につられて本題を忘れていた。
私には聞きたいことはたくさんあるんだ。

「ねぇ、お見合いの相手が朔斗ってどういうこと?昨日、私にお見合いに行けって言ったのはどうして?何でお兄ちゃんに頼んで代わってもらったの?」

矢継ぎ早に朔斗に疑問を投げ掛けた。

「俺もさ、自分で驚いているんだ」

朔斗はネクタイを緩めながら言う。

「は?」

眉間にシワが寄る。
こっちだって驚いてるんだけど。

「唯香、金曜に男とここに来てただろ。その時に、お前が見合いするって話を耳にして胸に引っ掛かるものがあったんだ」

お見合いの話をしたら、りっくんが大声で叫んだので、朔斗にも聞かれたかな?と気にはなっていた。
でも、その時は素知らぬ顔をして女性客と楽しそうに談笑してたくせに。

「和也さんに連絡したら、日曜におばさんの知り合いの四十代の男と見合いするって言われて」

「えっ、四十代?何それ!」

まさかの言葉に素っ頓狂な声が出た。

「お前、相手のこと、聞いてなかったのか?」

「いや、一応聞いてたけど、お母さんは場所と日時と近所の知り合いの息子だっていう大雑把なことしか教えてくれなかったから……」

年齢とかスルーだった。