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「きょうちゃん。これこっち?」




「あ、うん。そこに置いといて。」




ビールや酒が入ったダンボールを持ち上げて、きょうちゃんが言ったところに置く。




「どっこらしょ。」




「どっこらしょって…若者なんだからそんな言葉使っちゃダメ。」




「そんなこと言うきょうちゃんはおじさんみたいー」



「コラッ、おじさんはないだろ。おじさんは。せめて、お兄さんと呼んで!」




「はーい、きょうおじちゃん!」




ニヤリと笑いながらわざとらしく言うときょうちゃんは「コラッ」と言いつつも笑った。




その無邪気な笑顔は年上相手に可愛いなんて思わせる。




そんな彼の名前は、

寺本 京介(てらもと きょうすけ)。




オレがバイトしているバーの経営者で俺を雇ってくれている。




30代後半の年でものすっごーいイケメン。




それにきょうちゃんはすごーくすごーく優しい人なんだ。




もーオレにとっちゃ天使的な存在。いや、神様かな。




オレが親しんでいる人の1人に入る。