それからあたしたちは一階に下りてきていた。


生徒玄関の前で立ちどまりシャッターを見上げる。


ここにも暗証番号を入力するパネルが付いているが、もうその数字を探すつもりはなかった。


どうにかして、この頑丈なシャッターを壊す。


そして、今生き残っている5人で外へ出るんだ。


あたしはバッドを振り上げ、思いっきりシャッターをぶん殴った。


ガシャン!と大きな音を立ててシャッター全体が揺れる。


しかし、少し凹んだ程度で大して傷もついていなかった。


それなら、何度でも何度でも繰り返して殴りつけるだけだった。


空音があたしの隣で金槌を振り上げた。


どこから拾って来たのか、それはアラタ先輩が持っていたものだ。


金槌で叩くと更に大きな音が鳴る。


耳をつんざくほどの騒音。


だけどあたしたちは辞めなかった。


何度も何度も繰り返しシャッターを殴りつける。