帰っていいのか。



だが、彼は動こうとしない。



でも、もう帰ってもいいわよね?



チラリと彼を見てみる。



相変わらず彼は俯いたままジッと座っていた。



「…じゃあ、ね?」




彼は1度だけ頷いて、手を振ってくれた。










それは公園を出る瞬間だった。



『…結愛……。』



彼は消えそうな声でしかし確かにそう言った。



「ッッ?」



貴方のその言葉は心に重くのしかかった。













貴方は私の切ない素顔で。



私は貴方の切ない声で。



お互いにお互いの弱さにきづいた。