《私は今、大きな仕事があって忙しくなるので、今年のコンサートは行けそうにいないです。ごめんね。》
《了解。お仕事がんばってね。》

お互いなんとなくいつもよりかたい感じのメールになっていた。

行くという返事があると思っていたから、がっかりした。
お芝居なら一人で行けるがコンサートにはなかなか一人で行く気になれない。

誰かを誘う方法もあるけれど、領君と会った事を知ってるのは里香だけだし、里香以外の人とは行く気になれない。
仕方なく今回はあきらめることにした。

デビューしてから3年目、初めて行かないツアーになるが、正直、残念と思いながらも2日前二人で食事をしたばかりだったので、あきらめることができた。

その時あらためて、私の生活の一部にすごいことが起きていると実感した。

初めて会った後は、もう会えないと思って切なくて悲しかったけど、二度会うことができると、悲しいというより、また会えそうな期待で毎日が充実していた。本当に好きなってしまったんだと思う。

でも彼氏になって欲しい訳でもなく、彼女になりたいわけでもない。

時々あって、話をしたりする関係が長く続いてほしいと願っていた。