坂本は隣の部屋で物音がして、領が帰ってきたのを感じた。

久しぶりにミナを思いだしなかなか寝付けなかった。
今夜見たことは、もちろん事務所には言わない。

二人が親密な関係にも見えなかったし、真面目な感じの大人の女性だったし、慌てて聞くこともないと思った。

それよりも、ミナの事を思いだすと、坂本自体がどうにかなってしまいそうで、いっそ忘れてしまいたかった。