領は京都駅の改札をぬけタクシーに乗り、あの場所へ向かった。
後部座席に座り、右手をシートに乗せ、去年の夏初めて手を握ったのを思い返していた。
向かったのはちひろと来た神社だった。
小さな鳥居をくぐり、大きな石の前に立った。
5ヶ月前に2人で別々の紙に願い事を書き、それぞれの思いをこの石に張り付けた。
この辺りか、まだあるだろうか…
「あっ、あった」領は思わず声がでた。
少し黄色く変色した紙に
〜ずっとこのままでいたい 領〜
そしてその横には領の筆跡ではない、明らかに新しいインクで書かれた文字があった。
〜ずっとあなたを想っています。 ちひろ〜
自分の願いにそっと返事を書き込んでくれたちひろに領はドキドキした。
そして領も、ぎっしりと張り付けられた、数百枚数千枚の紙の中からちひろの願いを必死に探した。
あの日、ちひろは見られないように領から遠くの場所へ貼っていたはず、この辺りにあるはず…
どのくらいたっただろう…少し薄暗くなってきた。
「あった…」
〜ずっとこのままでいれますように ちひろ〜
と書いてあり領は胸が苦しくなった。
あの時、僕たちは同じ思いだった。
後部座席に座り、右手をシートに乗せ、去年の夏初めて手を握ったのを思い返していた。
向かったのはちひろと来た神社だった。
小さな鳥居をくぐり、大きな石の前に立った。
5ヶ月前に2人で別々の紙に願い事を書き、それぞれの思いをこの石に張り付けた。
この辺りか、まだあるだろうか…
「あっ、あった」領は思わず声がでた。
少し黄色く変色した紙に
〜ずっとこのままでいたい 領〜
そしてその横には領の筆跡ではない、明らかに新しいインクで書かれた文字があった。
〜ずっとあなたを想っています。 ちひろ〜
自分の願いにそっと返事を書き込んでくれたちひろに領はドキドキした。
そして領も、ぎっしりと張り付けられた、数百枚数千枚の紙の中からちひろの願いを必死に探した。
あの日、ちひろは見られないように領から遠くの場所へ貼っていたはず、この辺りにあるはず…
どのくらいたっただろう…少し薄暗くなってきた。
「あった…」
〜ずっとこのままでいれますように ちひろ〜
と書いてあり領は胸が苦しくなった。
あの時、僕たちは同じ思いだった。
