「ねぇ、乙女」

「…まだ起きていたの」

「君は乙女の名に相応しく、清く美しく生まれてきたの。これからも君は君のままで、世界中の女の子が羨むままに乙女の名を独り占めしていてね…」

「何を言ってるの…」

「つまりはね、君はー」

-----------------------------------------------------------

時は2020年。都心からほど近い山奥に作られた莫大なる土地を持つ箱庭、それが聖マリアンナ女学園。ここには日本の有力な資産家や政治家のみならず、各国から要人の娘姫たちが集う。
学びから生活まで全てを共にするために作られたこの学園には、寮や校舎の他にも教会や植物園、その他部活動に使用する設備が整っている。