「パソコン?まさか、こんなところにあるわけない。」

パソコンだと仮定して立ち上げるためのスイッチを探した。

カチッ

パソコンが立ち上がるときの音がした。

「これ、パソコンだったんだ。」

少し気のない声でそう言った。

僕は目を閉じた。

今日までいろんな事がありすぎて対処しきれなくなっていたのかもしれない。

その証拠に多少血まみれになっているからといってパソコンだと全く気がつかなかった。

パソコンがおいてある机には引き出しがついていた。

なんとなく僕は机の引き出しを開けてみた。

引き出しには日記が入っていた。

多少ホコリをかぶっているのでここ最近この日記に誰か触れた可能性は間違いなく無い。

僕はこの日記を手にとって中身を読んでみた。

この日記は内容からしてこの屋敷の主人が書いていたものに違いなかった。

何も変わった書かれ方もしてないし関係ないのかな?

最後のページを開いた。

「っ⁉」

そのページには衝撃的な事が書かれていた。

(6月21日 晴れ 今日は我が屋敷に強盗が侵入した。きっともうすぐ私も捕まり使用人達と同じように殺されるのだろう。扉をノックする音が聞こえる。hisL)

日記はここまでで終わっていた。最後の方は急いでかいたような書き方になっている。

多分日記を書き終わる前に屋敷の主人を殺したんだろう。

最後の''hisL''が気になる。

この寝室は強盗が侵入したのは状況から見て間違いないな。

部屋の状況は間違いなく日記どうりだった。

パソコンでそんな事件の記事がアップされていないか探したが見つからなかった。

その時目にはいったネクタイピンのことをパソコンで調べてしまった。

えっ?結構する代物なんだ。

クローゼットにあるアクセサリーを何個か調べた。結構な高額な値段の代物だった。

「ここは宝石の宝庫だな。」

んっ⁉

「おかしい・・・・。おかしすぎる。日記によるとこの屋敷に強盗が侵入してきたはず。ならなぜこの高額な値段のアクセサリーやネクタイピンが盗まれてないんだ?」

もしかしたらこの屋敷のことと今回の僕たちの監禁は同じ犯人かもしれない。

謎は深まるばかりだった。

その頃オレは食堂にいた。

「これしかねぇんだ。もぅこんなところ1分1秒でもいたくない。だからオレは・・・・。」

オレの左手には''包丁''が握られていた。

この屋敷に監禁されてからオレは誰も信用できなくなった。

この屋敷で人が殺された。その日はオレは勝と言い合いになりその後ずっと2階にいた。

それは間違いない。

つまり殺したのはあいつらのどちらかなんだ。

だからオレはこの包丁で・・・・。

人はなぜこのような状況に陥ったとき人を信用できないのでしょうか?

人には決めつけがある。例えばその空間に2人しかいない時に自分の大切にしていた物が無くなると間違いなくもう1人が盗んだと決めつける。