カメラに写っていたのはどこかの無人島だった。

そこにある誰が建てたのかわからない館が写り男の人が1人倒れていた。

この動画が再生してすぐにその人が起き上がった。

「ここはどこだ?それにしてもすこし体がだるいな。」

その人が独り言を呟いたあとすぐにその部屋の扉が開いた。

ガチャッ

「あんた、だれだ?」

「けして怪しいものじゃないよ。気がついたらこの部屋で寝ていたんです。」

「なんだ、オレたちと一緒なのか。」

「ここはいったいどこなんです?」

「それは、わからない。ただわかっているのはそこにカメラがあるってことだけだな。」

この館には一体何人がいるんだろう?何人が捕まっているのだろう?気になることばかりだった。

「あのう、申し遅れましたけど僕は赤松 勝 といいます。よろしくお願いします。」

「オ、オレは笹原 祐吾よろしくな!」

「わ、私は水善 真子です!よ、よろしくお願いします。」

「で、あそこにいんのが黒川 潤って言うんだと。」

「どうも。」

ここにいるのは、僕を含めて4人だった。この先僕たちにどうしろと言うんだろうか?

とりあえず僕らは食料を探した。この屋敷にどのくらい食料があるのかによって僕たちのその後が決まる。

そして笹原くんは屋敷に入り口のドアが空かないか調査をしている。

屋敷には思ったより食料があった。

「思ったより食料がありました。と言っても缶詰めだけですけど。」

そう水善さんが言うと、続けて笹原くんも調査の報告をした。

「ドアのことだけど、しっかり針金がまかさっていてペンチか何かがないと開けられないわ。」

「そうですか。」

場の空気がすこしだけ重くなった。

「この屋敷ですが水道が出ます。電気もつかえるようです。いったいどこから引っ張って来てるのでしょうか?」

みんなが頭悩ませた。その通りだ。外に出ないことには分かるわけがない。

何も見ないで東京タワーが書けるだろうか?絶対に無理だ。三角の物体を赤く塗って終了がセオリーだろう。

つまり外には何かあるのだ。この状況が打開してしまうような何かが。

「ん~。考えてもわからねぇし飯にしようぜ?」

「そうですね。’’腹が減っては戦は出来ぬ’’と言いますからね。」

「ここらでご飯にしようか?」

「その意見に私は賛成です。」

「辺りがこんなに暗くなっちまってるぜ。腹も減るわな。」

そう、笹原くんが言い終えたときあることが頭をよぎった。

「・・時計・・・・・・・」

「はっ?今なんて?」