恋ってやつは厄介である




部長の冷たい視線に耐えながらも4時限目が終了した。長かった4時間。よく耐えたね。これぞマネジ根性。


ふぅ、と息をついてお弁当を机に広げると、ドカドカをうるさい足音を立てながら歩いてきた祠希があたしの机に100円玉を一枚落とした。



「おい野崎」


「なにかな」


「購買でジュース買ってきて」


「嫌かな」


目の前の100円玉を返そうとしたとき、斜め後ろからすっと伸びてきた手がもう一枚100円玉をあたしの机に落とした。



「野崎さん俺ブルガリア。よろしくね」


「よろこんでぇ!」



100円玉二枚を手に廊下を猛ダッシュでおつかいへ。部長のあの目は1分で戻って来いよっていう目だった。


死に物狂いで廊下を走り、先生に注意されようとも追いかけられようとも、ただただ部長のあの目を思い浮かべながら走った。


購買の自動販売機でブルガリアを一本と適当に不味そうなジュースを一本購入し、マッハで教室へ戻る。