恋ってやつは厄介である




「きりーつ、れい、」



『おはようございまーす』



「おはようござますっ!」



ふぅ、遅刻ぎりぎりセーフ…危ない危ない。次はトイレ掃除になるところだったよ。流れる汗を拭いながら席に着く。


目を丸くする祠希と目があったからとびきり可愛いウインクをしておいた。(おえって言ってたのは見てないことにするよ)





「野崎は遅刻、っと」


「なぜ!?」


「チャイムまでに教室に入らなかったら遅刻に決まってるだろ」


「先生意義あり」


「安心しなさい。トイレ掃除は武政にもやらせるからな」


「意義なし」



「なんでだよ!?」




あ、なんだか久しぶりな感覚だなぁ。


ここ数日、あたしどうやって過ごしてたんだっけ。全然記憶ないや。



ふと、視線を感じて後ろを振り返ると、そこには頬杖をついたままこっちを向いている部長と目があった。



…部長の顔をちゃんと見るのも久しぶりかもしれない。お昼の時も、食堂やら購買やら見苦しい嘘をついて過ごしていたから。